何故、死の象徴は笑うのか ―
人間の基となる頭蓋骨が笑っている様に見えた。
それは ― そう生きるべきだという神の導きのように想えた。
LE SOURIRE DE LA MORT ( ルスリールドゥラモール )
フランス語で「死の微笑」。
LE SOURIRE DE LA MORTの作品は身につける人に
常に“死”を意識し限りある“生”を悔いなく過ごしてもらいたいという
想いからMEMENTO MORI *の死生観をコンセプトとして制作している。

*MEMENTO MORI (メメント・モリ)
ラテン語で「自分が(いつか)必ず死ぬことを忘れるな」という意味の警句。


[D]-TEXUTURE
ブランド独自の表面処理である[D]-TEXUTUREは
“時の経過” をコンセプトに錆や風化した金属を表現しています。
死や風化、退廃を意味する言葉の頭文字 “D” から
[D]-TEXUTUREと名付けました。
左から順に
SILVER , SILVER × BLACK , BLACK の3種があります。
一点一点 手作業で表面処理を施しており、全て一点物となります。
同じものは存在しません。
着用を続けると、徐々に表面の荒い凹凸が減るとともに
細かく輝くようになります。
強制的にこの状態に加工することも可能です。
身に着けることでふとした時にコンセプトを思い出し
“死” を意識し 限りある時の中で
充実した “生” を過ごしてもらえるきっかけとなれば幸いです。


死を象徴する指輪
近年、髑髏・骸骨のデザインは世界的に多く見られるようになったが
その起源は古代ローマにまで遡る。
当時は戦争やペストにより多くの死者を出し、
死は現代よりも身近なものだった。
誰もが頻繁に起こる生々しい死に直面し、
生と死の間の中で人生とは何かを考えただろう。
そのような時代背景により、
死の象徴として髑髏・骸骨は絵画など様々な芸術に表現された。
ジュエリーも例外ではなく、死の象徴として作られた指輪は数多く存在した。
骸骨が一周したデザインの結婚指輪や故人を偲ぶメモリアルリングでは、故人の写真や遺髪を水晶で封をし、その周りに骸骨のデザインと共にメメント・モリの言葉が彫られていた。
それは故人を、そして自分もやがて死を迎えることを常に忘れぬように身に着けるものだった。
死は確実。しかし、いつ死ぬかはわからない。
ならば、いつ死を迎えるとしても悔いのないように限りある人生を存分に楽しむべきだ。
頭蓋骨は笑う。その意味に神の導きを感じる。“死”は私たちに充実した“生”をもたらし、限りある人生を豊かにするものではないだろうか。
[参考文献]
納屋嘉人(2000)「指輪 古代エジプトから20世紀まで」東京都庭園美術館監修,淡交社.